久し振りに娑婆に出てみれば……

 英語外部検定。とっくに外堀は埋まっていて大混乱は必至というのが大方の見方だろうと思われるけれど(混乱なく行われると思っている人っているのだろうか? すでに混乱は始まっているのに)、それでも大混乱に向かって突き進むというのが文科省の判断らしい。とりあえず文科相には「あらゆる混乱の責任は自分が取る」とメディアの前で宣言してもらいたい。文科相が責任を取ったからといって、混乱の収束には何の役にも立たないだろうが、少なくとも今後は一切教育に関わらないように自制してもらいたい。

さて、この時期に英語外部検定を中止または延期すれば混乱を招くという人もいるようだけれど、このまま実施することで引き起こされる混乱の方がよほど深刻であることは誰の目にも明らかだ。中止または延期するなら早いほうがいい。並行して、大学も文科省の方ばかり見ていないで受験生の方を少しでも見ようという気があるのなら、(少なくとも初年度は)英語外部検定の合否判定への利用は見送るべきだろう。それが大学としての……、いや、やめておこう。そういう大学もちらほらと出てきているようだけれど。

ところで、英語外部検定に批判的な意見も目にする機会が増えたけれど、中にはどうやらこの制度をよく理解しないままに強い言葉で批判しているようなものも散見される。徒に混乱を大きくするだけなので、やめてもらいたい。

何年も前からの持論を開陳するなら、文科省(をはじめとするお上一般)が口を噤むというのが、最も効果のある教育改革だと思うのだけれど……。