あれもこれも「オンライン」って言うけど、それってオンラインじゃないでしょ?

僕自身もMOOCでの講座や教員免許の更新講習などで、動画で講義を聞くという経験をしてきた。実際に経験してみてわかったことは、僕にはまどろっこしくて耐えられそうもないということだ。結局は、動画を見ないでスクリプトをダウンロードして読んでいた。たぶん、動画を見る半分以下の時間で済んだのではないか。理解度が下がるということもなさそうだ。実際に授業を受けることと動画の講義を視聴することは、まったくの別物だということを実感した。

だから、授業の動画を配信するということはしたくない。たぶん、僕が生徒だったら、最後まで見ることはできないと思う。双方向でやりとりができるのなら考えないこともないけれど、とても双方向での遠隔授業ができるような環境ではない(当地の教育現場でのICT環境は笑っちゃうほど貧弱なのだけれど、何ひとつとして環境整備をしてきていないのに「ICTを活用しろ」と平然と言ってのけるお上には心の底から呆れる)。すべての生徒が双方向の遠隔授業に対応できる環境にいるわけでもない。

というわけで、外部にサイトを起ち上げて、そこで教材の提供や解説などを行っている。定着度を確認するためにオンラインで受けられる小テストも用意した。徐々にコンテンツも充実してきているのだけれど、どれだけの生徒がどのくらい利用しているかはわからない。うまく利用してもらいたいのだけれど……。