やれやれ……

英語外部検定が延期され、様々な人が様々なことを言っているけれど、いわゆる大手のメディアでさえ(署名入りの記事でさえ)、仕組みをよく理解しないままに批判していたり、論点がズレていたりするコメントが多くて、ちょっとうんざりしている。「外部検定に関する問題点が『身の丈』発言のおかげで明らかになった」という人もいるけれど、それは違う。当事者の間では最初からわかっていたことだ。広く世間に知られなかったのは、他でもないメディアが取り上げなかったからにすぎない。メディアだってそういった問題についてはもちろん知っていた。それでも取り上げることはなかった(少なくともごく最近まで)。延期が発表されてから派手に報じるようになったけれど、それほど重大な問題だと認識していたのなら、もっと早くから取り上げるべきではなかったか。結果が出てから大騒ぎするだけなら素人にでもできる。

今後の英語の入試についてはこれから検討するそうだけれど、教育を金儲けに利用したがる「ユーシキシャ」ではなくて、ちゃんとした「有識者のちゃんとした意見をちゃんと聞くべきだろう(そう言えば、ユーシキシャのひとりだったあの人気予備校講師の声を聞かなくなって久しいが、僕の耳に入ってこないだけなのだろうか。表舞台から消されてしまった?)。

 

京都工繊大の羽藤先生のつぶやきから。

 

受験生にも民間試験団体にも大きな痛手になる結末。「良かった」とは絶対言えない。繰り返し言っているのは「なぜ,ここまで来てしまったか?」。現場の声と不都合なことを言う研究者の意見に耳を貸さなかったから。教育政策の決定システムを見直してほしい。